10月14日、Appleより新型iPhoneが発表された。新製品はiPhone 12、iPhone 12、iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Maxと、すべて同じ「12」を関しているため、若干分かりにくい。ノーマルな「12」のラインとハイエンドな「12 Pro」のラインがあると理解しておけば良いだろう。
本記事では、現在、iPhone 7もしくはiPhone 8を利用していて、iPhone 12 miniへの乗り換え検討しているユーザー向けにスペックや両者の主な違いを中心にまとめる。
この記事の内容
ポイントを絞って話しているので良かったらこちらもチェックして欲しい。
最初に結論から言うと、iPhone 7、iPhone 8ユーザーにとってはiPhone 12 miniは最高の選択肢になるだろう。詳しくは後述する。現在でもiPhone7や8を使っている人は、おそらくはiPhoneの新型発表されるたびに、これじゃない、という気持ちで、買い替えを決断できずにいただろう。7は発売から丸4年経つ。iPhone SE2にしても良いんだけど、iPhone 7や8からしたら余り進化を感じられずワクワク感はないしね。
iPhone 12 miniの発表はここまで我慢したユーザーにとっては朗報。最新スペックでちょうどいいサイズ感のiPhoneをゲットできる。個人的にも求めていたもに近い。かなり売れそうだ。
すでに乗り換えを決めているiPhone 7及びiPhone 8ユーザーは多かろうとも思うが、個人的にポイントと思う部分を列挙したい。
- iPhone5シリーズ以来の角張りデザイン
- 約10%小型化したサイズ
- ディスプレイサイズ大型化、4.7インチから5.4インチへ
*5.5インチのiPhone 7 Plus、iPhone 8 Plus並み - iPhone 7から5g、iPhone 8から10gの軽量化
- iPhone 7、iPhone 8よりも安価に入手可能
- 最新のCPUである、A14 Bionicチップを搭載
- 認証はFace IDへ変更(Touch ID非搭載)
- デュアルカメラとなり、多彩な機能が追加
- バッテリーは15から25%程度増強
- 5G対応、デュアルSIM、予備電源付きエクスプレスカード
- 【悲報】ライトニング端子、残留
乗り換え先としてはほぼ満点。不安点はFace ID、不満点はライトニング存続。以下、詳細について見ていく。
まずはiPhone 12 miniの基本情報についておさらいする。
予約開始日 | 2020年11月6日(金) |
価格及びストレージ展開 | 74,800円 – 64GB 79,800円 – 128GB 90,800円 – 256GB |
色展開 | 5色 *ホワイト、ブラック、ブルー、グリーン、レッド |
発売時の価格に関してはストレージ展開の違いもあり単純比較は出来ないが、いずれのラインよりも安価になっており大変ありがたい。
ストレージ展開 | 32GB | 64GB | 128GB | 256GB |
iPhone 7 | 72,800円 | – | 83,800円 | 94,800円 |
iPhone 8 | – | 78,800円 | 95,800円 | |
iPhone 12 mini | – | 74,800円 | 79,800円 | 90,800円 |
予約開始までもう少し時間があるので、手持ちのiPhoneと比較検討を行っていこう。
まず、デザインに関してはiPhone 12 Pro、iPhone 12シリーズともに、これまでの丸みを帯びたデザインからiPhone 5シリーズ以来のエッジの効いた角張りデザインへ回帰となった。見た瞬間にこれまでのiPhoneが間違っていたんじゃないかと思うほどカッコいい。正直、個人的にはスペック比較なんてしなくても、これだけでも買いたいと思うほど満点のデザイン。最高。色味もポップに5色あって選択肢が増した。落ち着いたトーンがいい人は白か黒を選ぼう。ブルーも良いかも知れない。


もはやこの丸みは過去のものに 懐かしのiPhone 5シリーズ
サイズに関しては、iPhone 7/8と比較すると若干のサイズダウンとなり、より手に収まりやすくなっている。また、iPhone 7からは5g、iPhone 8からは15g軽量化している。

サイズの小型化にも関わらず、ホームボタンを廃した全面ディスプレイ化により、ディスプレイサイズは4.7インチから5.4インチへ拡大している。これはiPhone 7、iPhone 8 Plusのサイズ(5.5インチ)とほぼ同じ。つまり、iPhone 7、iPhone 8より小さく、軽くなり、ディスプレイはiPhone 7 Plus、iPhone 8 Plusと同等の大きさを得たいうことである。非常に良い。

CPUは「A14 Bionic」を採用。Androidのフラッグシップモデルに搭載されているCPU、Snapdragon865より高速、という記事もある。細かいベンチマークスコアは実機比較しなければ実際どうかは分からない。しかし、日常的な利用シーンで言えば、今のiPhoneで感じているようなアプリの立ち上げが重い、動作がもっさり、というような悲しい事象はほぼほぼ解消されるだろう。iPhone 7の「Apple A10 Fusion」から4世代、iPhone 8の「Apple A11 Bionic」からは3世代の進化となるので差は歴然と思われる。
また、1つネックになるとすればFace IDのみで、Touch IDが非搭載なこと。マスクを付けての外出がデフォになっている昨今の情勢を考えるとこれは残念と言わざるを得ない。先日発表された第4世代iPad AirにはTouch IDが搭載されていたのでiPhoneにも、と思われたが期待を裏切られた形だ。マスクを付けた用紙の登録や、iOS 13.5以降でのパスコードへの素早い切り替えによって多少ストレスは軽減されているかも知れない。iPhone 7やiPhone 8ユーザーが享受してきたTouch IDがないことでの影響は使ってみないとわからないだろう。

ディスプレイに採用されているSuper Retina XDRディスプレイは、マイナビニュースの記事が参考になる。
前モデルのiPhone XS/XS Maxに搭載されていたOLEDディスプレイ「Super Retina HD」に比べコントラスト比は2倍、最大輝度は約30%向上
なんか凄そうな「Super Retina XDR」の意味は? – いまさら聞けないiPhoneのなぜ
XやXSと比べて相当きれいになるということなので、iPhone 7やiPhone 8のユーザーからすれば一目瞭然にきれいなディスプレイであることは間違いないだろう。

カメラに関して見ていこう。デュアルカメラに進化し、最新のiPhoneのカメラ機能が搭載されている。iPhone 7やiPhone 8でも十分キレイな写真撮影が出来るが、さらにきれいな思い出を残していけるだろう。以下、主な変化点。
- 【写真】超広角、ポートレード、ナイトモードが追加
- 【動画】ナイトモードのタイムラプス、ステレオ録音が追加
- 【インカメ】700万画素から1,200万画素へ進化、ポートレート、4Kビデオ、スローモーション、ナイトモードが追加
その他、主だった変更点を列挙したい。
- iPhone 12 miniは5Gに対応している。が、日本国内での展開やその実力のほどは未知数なので余り気にしなくても良いかも知れない。
- iPhoneの電源がなくなっても、最大5時間まで予備電力が使える予備電力機能付きエクスプレスカードを搭載。iPhoneでSuicaなどを使っている人には地味に嬉しい機能だ。
- バッテリーは15から25%程度向上していると考えられる。公式ページでは「ビデオ13時間、オーディオ40時間」から「ビデオ15時間、オーディオ50時間」とある。飛躍した進化ではないが、おそらくヘタってきている電源から開放され、かつ、MAXの容量も増加。
- デュアルSIMに対応している。格安SIMと組み合わせてデュアルSIM化してみても良いだろう。よくわからんという人はスルーでOKだ。
- 要らない子、ライトニング端子は残留を決めた。Apple社と何かしら談合があるかUSB Cに親を殺されたか定かではない。
iPhone 12 miniは本当に待っていた機種。最新ライン、かつ手のひらサイズで使える。iPhone 7ないしはiPhone 8からの買い替えではその恩恵がフルに享受できるだろう。ライトニング続投は仕方ないとして、Face IDへの変更がどれだけ影響するかが若干心配である。認証は使う度に毎回実施する必要があるわけで、これが1秒でも2秒でも長引いてストレスになるのであればトータル影響は計り知れない。ただ、Face IDは2017年のiPhone X以降デフォルト機能になっているおり、利用者数も膨大なため機能としても最適化されていくものと信じたいところだ。
iPhone 12 miniは11月6日(金)発売だ。それまでに色や容量を決めて首を長くして待とう。なお、iPhone 7なら最大10,000円、iPhone 8なら最大17,000円で下取り可能。長年使ったお礼を言ってAppleへ返納しよう。
俺も買いたいので家の中にある売れそうな物をメルカリに出品することにする。