Notionでは他のページやデータベースへリンクするための方法がいくつかある。使い始めはこの違いに戸惑うことがあったので、本記事ではそれぞれの特性や違いについて解説したい。


この記事の内容
まず、他ページへのリンクという表現について簡単に説明する。これはイメージするのも容易だが、そのリンクをクリックすることでリンク先ページへ遷移することだと考えて欲しい。
Notion内では他ページへのリンクは 「↗」のマークが先頭に付くので覚えておこう。ハイパーリンクはこの限りではない。
当たり前だと思われるかも知れないが、Notionでは似たような方法が4つある。それぞれ特徴があるため、用途によって分けが出来るように整理しておきたい。
Link to pageの特徴は以下の通り。
- ブロック表現
- ページ、データベース、データベースの個別ページヘリンクできる
- サイドバーに表示される(ページ及びお気に入りにしたデータベースの個別ページ内で使う場合)
- バックリンクされる(データベース以外)
- 同じページへのリンクは、ページの中で1箇所のみ使える
ブロック表現であり、同じページへのリンクはページ内で1箇所しか使えないというのが特徴だ。ひとつのページ内で同じページへ2つ目のLink to pageを追加すると1つ目は消える。不思議な仕様だが覚えておこう。
Link to pageはブロック表現なので、ページの中で「/link」と入力すると呼び出せる。「Link to page」を選択した後、リンク先にしたいページを指定しよう。このとき、ページ名を入力すると候補を検索してくれる。

ブロックなので、青い部分すべてがリンクになる。どこをクリックしても遷移できる。メンションは下線部だけリンクになっているので少し異なる。

俺がLink to pageを余り好きではない。理由は、Link to pageのコピーはページやデータベースの実体が出来るという仕様がある。これは仕様というか、Notion側もバグっていう認識なんだよな。1回文句言ったことがある。ごめんねって返信があった。いつも勝手に意見したら丁寧に返してくれるNotion好き。
実体のページが出来ると何が良くないかというと、Link to pageのリンク先にデータベースを指定していた場合。このとき、コピーするとデータベースの実体が出来る。もしこのデータベースから他のデータベースへリレーションをしている場合、コピーしたデータベースへのリレーションも勝手に生成されてしまうんだ。
データベースのコピーを消してもコピーされたリレーションプロパティは消えない。よって、ひとつずつ手で消さないといけない。これがめちゃくちゃ面倒くさい。出来るだけLink to pageは使わないようにしている。ページへのリンクならMentioinを、データベースへのリンクならlinked databaseをよく使っている。
linked databaseの特徴は以下の通り。
- ブロック表現
- データベースヘのみリンクでき、データベースの中身を表示することもできる
- サイドバーに表示される(ページ及びお気に入りにしたデータベースの個別ページ内で使う場合)
- バックリンクされない(データベースはバックリンクが見えないので)
- ページの中で何箇所でも使える
ブロック表現であり、データベースのみをリンク先に指定できるというのが特徴。また、データベースはLink to pageのようにリンクとしてだけでなく、そのデータベースの中身を表示することも可能だ。めちゃくちゃよく使うし便利な機能。
linked databaseはブロック表現。ページの中で「/cre」と入力すると「Create linked database」が選択できる。その後、リンク先にしたいデータベースを指定する。Link to pageを同じくデータベース名を入力すると候補検索をしてくれる。

linked databaseを使うと、ページのどこでも、好きなビューでデータベースを呼び出すことが出来る。編集もできる。データベースの実体を操作しているのと何ら変わりがない。

また、リンク表示だけしたい場合はLink to pageのような使い方も可能。この辺り若干ややこしい。Link to pageでデータベースを指定することもできるからである。ただし、linked databaseのコピーはちゃんとlinked databaseになるので、Link to pageではデータベースを指定せずlinked databaseを使う方が無難と思われる。


linked databaseという便利な機能があるので、運用上、データベースの実体はどこか1箇所にまとめておいて、ページの中ではlinked databaseを使うやり方が一般的なように思う。別にまとめておかなくても良いんだけど、色んな所でデータベースを作るとよく分からんくなるので。整理のしやすさという意味でまとめるのがおすすめ。
マイナーな話になるが、Link to page、linked databaseはサイドバーに表示される場合とそうでない場合がある。
両者とも、使った場所がページであればサイドバーへ表示される。しかし、データベースの個別ページで使った場合、個別ページはそもそもサイドバーに出てこないのでLink to page、linked databaseもサイドバーには表示されない。
ただし、そのデータベースの個別ページをお気に入りにすれば「FAVORITE」のサイドバーとしては表示される。ややこしいがこのような仕様になっている。覚えておく必要はまったくないが、気になる人もいるかも知れないので書いておく。
Mentionの特徴は以下の通り。
- インライン表現
- ページ、データベース、データベースの個別ページヘリンクできる
- サイドバーに表示されない
- バックリンクされる(データベース以外)
- ページの中で何箇所でも使える
インライン表現であり、テキストを書くように使うことが出来る。また、データベースのテキストプロパティでも使える。Link to pageと非常によく似ているが、ブロックではないので、テキスト内の下線が引かれている部分のみがリンクとなっている点で異なる。何回でも使える。linked databaseと同じく、めちゃくちゃよく使う。

テキストを書く際に、スペースを開けてから「@」、「[[」、「+」を入力することで呼び出せる。その後、リンク先にしたいページやデータベースを指定する。文字を入力すると候補検索をしてくれる。

おすすめの使い方は、使える場面でとにかくメンションしまくること。ページを書いていて、他で書いたトピックが出てきたらガンガンメンションしておく。例えば読書リストデータベースがある人が日記を書くのであれば、「今日は @本の名前 を読んだ」のような感じで書くようなイメージ。
余り考えなくてOK。色々なリンクを作っておくだけで、後から見返したときにバックリンクからどのページでメンションされているか確認ができる。出来るだけページ同士を関連させておくことでどこでどのような使われ方をしているか振り返ることが出来る。
ハイパーリンクの特徴は以下の通り。
- インライン表現
- ページ、データベース、データベースの個別ページヘリンクできる
- サイドバーに表示されない
- バックリンクされない
- ページの中で何箇所でも使える
なぜハイパーリンクがここに入ってくるのかというと、NotionのページやブロックはひとつひとつにURLが割り当てられている。よって、ページへのリンクも直接URLを指定してやるという方法も可能。メンションと違ってバックリンクされない。
まず、ページへのリンクをコピーする。リンク先のページを開き、右上の「・・・」からCopy linkを選択しよう。その後、ページで戻ってリンクを貼り付ければ良い。貼り付けの際、リンク先がページであればLink to pageにするかMentionにするか、データベースであればlinked databaseにするかMentionにするか選択できる。Dismissを選ぶとURLをそのまま貼り付けることが出来る。



もしくは、テキストを選択してURLを貼り付けることで選択したテキストがそのままリンクになる。テキストをページへのリンクを表現したいのであればこちらを使おう。個人的にはページ等へのリンクとしてはほとんど使わない。
以上をまとめると下記の通り。
リンク方法 | 表現 | リンク先 | サイドバー | バックリンク | 回数 |
Link to page | ブロック | ・ページ ・データベース ・DBの個別ページ | 基本、表示 | される | 同ページ1回 |
Linked Database | ブロック | ・データベース | 基本、表示 | される | 無制限 |
Mention | インライン | ・ページ ・データベース ・DBの個別ページ | 表示しない | される | 無制限 |
ハイパーリンク | インライン | ・ページ ・データベース ・DBの個別ページ | 表示しない | されない | 無制限 |
本記事ではページ等ヘのリンク方法をまとめて紹介した。本記事を参考に用途に応じて使い分けてみよう。